遺伝の影響の真実 — 適性に欠けた能力はほとんど向上しない

遺伝の影響の真実 — 適性に欠けた能力はほとんど向上しない

遺伝というのは、どの程度まで私たちの能力や性格に影響を与えているのか。参考になる話がありましたので紹介します。

橘玲 著『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』から500字以内で要約

  • 行動遺伝学のさまざまな研究成果から、現在では、身体的特徴だけでなく
    知能や能力、性格なども遺伝することがわかってきた。それも、
    私たちが考えるよりはるかに大きい遺伝の影響があることがわかってきた
  • 身体的な特徴や運動能力の遺伝が当然のこととされているのに、
    知能や性格の遺伝はうやむやにされている。
    なぜならそれは、「遺伝」が科学ではなく政治的問題だから。
    知能の差は就職の機会や収入を通じてすべての人に大きな影響を与える。
    そんな知能が「ほとんど遺伝で決まる」ということを前提にしてしまうと、
    それは不平等を容認するのと同じことになる
  • 信じる信じないは別として、遺伝学や心理学の「発見」によると
    1.知能の大半は遺伝であり、努力しても大して変わらない
    2.性格の半分は環境の影響を受けるが、それは親の子育てとは無関係で、
    子ども集団の中で身につけるもの。そしていったん身についた性格は変わらない
  • 自己啓発は、知能や性格が学習と訓練によって開発できることを前提にしている。
    「やればできる」と。
    しかし行動遺伝学は「やってもできない」と言う。
    もう少し正確に言うと、「適性に欠けた能力は学習や訓練では向上しない」


遺伝による影響はかなり大きい。このことは、人によっては受け入れがたい事実かもしれません。でもそういう「親と似ている」とでも言うかのような短絡的な印象を捨て去って、客観的にこの事実を受け入れてみれば、少し違った世界が見えてくるかもしれません。

具体的には、要約の最後にある「適性に欠けた能力は学習や訓練では向上しない」という点。このことをネガティブに受け取るのではなく、逆に「だから向いていることをやるべきだ」という風に解釈すること。そういう解釈をしていけば、自分の力を注ぐべき対象がそれまでよりはるかに明確に見えてくるのではないでしょうか。

向かないことに一生懸命になって、結果が出なくて落ち込んで、「やっぱり遺伝の影響は大きいのか…」と考えるより、ハナから腹をくくって「向いてることをやるしかないじゃん!」という姿勢でいられた方が、健全な気がします。

 

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